直接的なリリックだからこそ心に刺さる「NF – When I Grow Up」【Weekly Music #14】

今週ご紹介する「最近気になる曲」は、NF の「When I Grow Up」。まずは、NF とはどんなアーティストなのか紹介していきましょうかね。

NF

NF(エヌ・エフ)の本名は Nathan Feuerstein、つまりアーティスト名はフルネームの頭文字をとったものってことですね。最近では、「エミネムの後継者」とも言われるようになっています。

ミシガン州出身という NF は、子供の頃に両親が離婚し、薬物中毒の母の恋人からは暴力を受け、その母親の恋人は姉を性的虐待するという中で育ったアーティスト。

その逃げ道として音楽だけが救いだったという NF は、次第に「ラップ」という形で自分が抱える問題を歌詞にしていくようになったようです。

そんな彼は、敬虔なクリスチャンということもあり、キリスト系の曲を扱うレーベルと契約することに。しかし、のちのインタビューで「クリスチャン・ラッパーになった覚えはない」とも発言していますけどね。

当初はクリスチャンソングのランキングにも表示されていましたが、この発言もあってかランキングの対象から外れるようになったようです。

それでは、今週の最近気になる曲「NF – When I Grow Up」をどうぞ。

「When I Grow Up」は「大人になったら・成長したら」という意味で、冒頭では NF を連想させる子が「大人になったら、ラッパーになる!」という言葉から始まります。

すると、大人になった NF はラッパーではなく清掃員だったりファストフード店の店員になるシーンになり、イライラした面持ちで今の世の中に疑問を呈しています。

例えば、借金をしてまで大学へ進んで借金も返せないような仕事に就くことや、ハンバーガーの焼き加減を比喩にして最近のヒップホップは焼きすぎ(やりすぎ)と揶揄したりと。

こういったことを直接的にリリックにするところが、心に刺さると感じる人もいれば、中には面白みがないと感じる人もいるでしょう。そのことは NF 自身も分かっていて、それでも自分は嘘をつかずに直接戦うとも言っています

実際に NF はこれまでにも名前を変えたりしながら売れない時期も長く、彼のリリックや音楽では売れないと自分の先生や周りの人に言われ続けた経験があるそうです。

動画後半に NF がステージに立つシーンがあるんですが、最初は興味もなさそうな若者が2人突っ立っているだけなんです。でも、偽りなく自分の信念に従って発信し続けていたらファンがこれだけついてくるようになったということを表現しているわけですね

クリスチャンということもあり、リリックはかなりクリーンな内容。だからこそ、つまらないと思う人もいるかもしれませんが、実はかなり言葉遊びを使っているので裏を読み取るのも大変です。

NF が発するメッセージは、自分のことをベースにストーリーを上手く作り上げながらも、世の中の人を奮い立たせるような、何かに気づかせて違う道があるということを教えてくれるような内容が多い気がします

こんな NF ですが普段の彼はとても笑顔が素敵な男性で、インタビューではとっても爽やかなんですよ。

【関連動画】Josh Interviews NF

今後の活躍から目が離せないラッパー NF を紹介しました。今の社会でちょっと生きづらいと感じたり、何か他の人と違うと感じた時には、NF のメッセージを聴くと響くものがあると思います